ヘナは熱湯で溶かすべきか?常温で溶かすべきか?インディゴは?
とても微妙で難しい問題です。そこで実験を行いましたが、今回の実験はいつもの実験とは異なり、ヘナとインディゴを溶かすのも熱湯、染めるのも延々と熱湯でした。この実験からすると、熱湯で溶かしたほうがよい結果がでているかもしれない?というような実験結果でしたが……。
ヘナもインディゴも熱湯には弱くない!?
ヘナとインディゴをそれぞれ熱湯で溶かしてすぐに白髪束を入れ、1時間ぐつぐつと煮込みながら熱湯状態を保ちました。
ただし、ここはインドの高原地方で標高が高く、95度以上には温度があがらないようです。温度計の目盛りが95度のあたり。
だったらヘナもインディゴも熱湯で溶かしがほうがよく染まる…とは限らない
ここがとても難しい点。ヘナの色素もインディゴの色素も熱湯には弱くないが、実際に人の頭で、熱湯で溶かして常温に戻してから染めると染まりにくくなる…としか考えざるを得ないような結果。まさか人の頭を熱湯状態に保持することもできないため、上の結果のような染まりはカツラでもない限り、人の頭では熱湯状態に保持できないために不可能です。人の頭は実際は常温~40度程度ですので、熱湯で溶かすだけ溶かして、その後に常温程度に冷ましてから染めてみたところが以下の結果。
熱湯で溶かし10分熱湯状態を保持、その後、急速に常温に戻し、20分ほど寝かせてから染めると、ヘナは染毛力が弱り、インディゴに至っては全く染まらなくなります。
この実験ではヘナもインディゴもすばらしく濃く染まっているのはなぜ?
ヘナは熱湯染で2~3回、重ねて染めたような染まりで、インディゴにいたってはダークブラウンに染まっている。
インディゴが熱湯でなぜダークブラウンに染まった?
インディゴの無色透明の藍色成分が熱湯で加速度的に白髪束の中で油溶性成分に変化したためにここまで濃く染まったと考えられます。ただ、気になるのが藍色ではなくダークブラウンです。何か染色に詳しい方はこの現象についてご存じかもしれません。ヘアケアでは人体が染める対象のため、まず熱湯で染めることはないため、仮に染まるにしてもこうした使い方はしないため、詳しくわからない。。。
インディゴが熱湯溶かしで全く染まらなかったのはなぜ?
インディゴは無色透明の藍色成分が熱湯10分で加速度的に油溶性インディゴに変化したために染まらなくなってしまったと考えられます。インディゴは油溶性に変化すると髪を染めることができなくなってしまうのですが、これがインディゴを長時間寝かせてはいけない理由です。通常は常温~40度程度では数時間かかる変化が、熱湯という条件下ではわずか10分程度ですべて油溶性のインディゴに急速に変化してしまったと考えられます。
ヘナは熱湯染めで濃く染まるのは?
現時点で、理由はわかりません。熱湯で溶かして常温に戻して染めると染まりが弱るのはわかっています。。。熱湯で溶かすと濃く染まる理由がわからない。。。