ここでいままでの実験でわかったことをおさらいします。
ヘナを長時間寝かす(馴染ませる)と染毛力が衰えてくる
ヘナは一晩(8時間)以上など長時間寝かせると、寝かせ時間が長いほど染毛力が少しづつ弱ってくることがわかりました。実験の結果詳細は以下のページを参照してください。
ヘナのペーストを作って、長時間寝かせると染まりが弱るのは間違いないようですが、それでは、どの程度、寝かせる、馴染ませるのが適切なのかについて実験したのが今回の結果です。
ヘナは50~60度のお湯に溶かしてから40度キープ保温で30分と1時間、馴染ませ、40度キープのまま1時間染める
今回の実験の特徴は、ヘナを50~60度のお湯で溶かし、その後、ヘナペーストの放置時間と染める時間は40度に保温し染めました。実際の人間の染毛時に近い状況ですので、より現実に近い結果になると思います。染めるときの温度は染まりに大きく影響します。染毛時の常温が10度のときもあれば、夏場の30度のときもありますし、その時々によって不安定な温度は染まりに影響すると考えられるからです。30分寝かせも1時間寝かせも染め時間は温度一定40度の1時間で、染まりを比較してみました。
結果は、30分寝かせ白髪束に、やや染まりが不安定な部分がありますが……これは白髪束の不安定さのため、30分寝かせのより根本に近いところの色と比較してみると、1時間寝かせのほうがややよく染まっているようです。
よく染めるためには、ヘナは50~60度のお湯で溶かして、湯煎した状態で30分~1時間寝かせてから塗布する
今回の実験は40度キープ保温しているという点です。ヘナを溶かす際、特に真冬などに冷たい水で溶かし、冷たいまま30分放置し、冷たいペーストを塗布してもまともに染まらないでしょう。40度程度に温度をキープして30分、あるいは1時間寝かせるためには、湯煎という方法をおすすめします。
湯煎などの方法については以下のページを参照してください。
同様の実験は2013年にも実施されています。同様の結果が出ています。以下過去のデーターから。
今回の実験と異なるのは、この実験はインドの5月、猛暑の時期に行われていたこと。この時期の常温は30度を超えます。屋内では通常35度前後が常温ですので、今回の実験に近い状況でしょう。
もし、仮に60度程度のお湯で溶かし、湯煎で60度程度に保った場合はおそらく30分の寝かせ時間でも1時間と同様の結果になると予想されます。そういう意味で、ヘナをお湯で溶かしてからの馴染ませ時間=寝かせ時間は30分~1時間程度とお伝えしています。