ヘナとインディゴをそれぞれ熱湯で溶かし、10分ほど熱湯の状態に保ち、10分経過したら湯煎ではなく水煎で急速に常温に冷やし20分後に1時間白髪束で染める実験を行いまいした。つまり、熱湯であることを除けば、水に溶かしてから30分馴染ませて1時間染めた実験です。熱湯とはいっても、ここはインドの高原地方で標高が高いため95度程度にしかならいようです。
ヘナは熱湯で溶かすと染毛力が減退する
常温とあるのは、ヘナを常温で溶かし30分寝かせたもので1時間染めたもの。熱湯10分とあるのはヘナを熱湯で溶かし、熱湯の状態を10分キープし、常温に急速冷却し20分後、馴染ませ時間30分で1時間染めたもの。
実験により、ヘナに含有される天然の色素=ローソニア色素は高温に弱いということが再確認された。
ただ、実際は、ヘナを溶かすのが何度が適切なのかは、なかなか難しく、現時点では、50~60度のお湯でとお伝えしていますが、70度、80度程度なら問題がないのかもしれません。
インディゴを熱湯で溶かすとヘナとは別の理由で染まりにくくなる…インディゴは熱湯には弱くない
熱湯で溶かし、10分、熱湯状態を保持することで、インディゴは全くそまっていないような状態になっています。
これはインディゴがヘナの色素のように熱湯に弱いからでなく、インディゴに含有されている無色透明な藍色成分が熱湯によって急激に発色し、インディゴという油溶性成分に変色してしまったため、一旦、油溶性のインディゴに発色すると染毛できなくなるために熱湯10分のものではまったく白髪束に着色していないのです。
インディゴも50~60度程度で溶かしたら30分以内に塗布する
現時点では、インディゴは50~60度のお湯で溶かしたら、早めに塗布しましょうというやり方がマハラニ公式の染め方としておきます。
30分寝かせたり、60分程度までなら寝かせてもよく染まっています。これはあくまで常温22度程度の場合。インディゴに含有される藍色成分は低温ではゆっくりとしか油溶性成分に変化しないのです。ところが、万が一、熱湯で溶かした場合は急速に油溶性成分に変化し染毛力が失われますので、あまり寝かせすぎず、早めに塗布しなくてはなりません。
ヘナにしてもインディゴにしても、ベストな染毛力を引き出すには、それぞれ違う理由で、50~60度のお湯で溶かしたら、30分馴染ませて塗布しましょう。