ヘナ石臼挽きの粉の特徴~粗目で若干の繊維質~

ヘナ石臼挽きの特徴

ヘナ石臼挽きでは粗目で繊維質のようなものが粉の中に散見される場合があります。この繊維質は主にヘナの葉の中にある葉脈部分になります。下写真がインド伝統のヘナ石臼挽きの装置。

ヘナ石臼挽きのメンテナンス

下の写真がヘナの葉を拡大した様子。ヘナの葉には葉脈部分があり、粉末化の際に石臼挽きでは、この部分が挽ききれずに粉末の中に残ります。その様子が上の写真の拡大図。石臼挽きの粉を拡大すると繊維質が確認できます。

ヘナの葉

通常は、ヘナの葉が収穫されると高速化粉末装置で製粉されます。これを石臼挽きと区別する意味で、機械挽きと呼んでいます。この機械挽きは石臼挽きとは異なり、強力な電動モーターの力で製粉していきます。

高速粉末化装置

モーターの馬力にもよりますが、1時間に500キロ~1トン程度の製粉力があります。円形のチャンバーの中で鋳物の羽が高速で回転し粉を製粉しますが、高速で強力で、瞬間的に数百度に加熱され、製粉直後に空冷する仕組みになっています。

ヘナ機械挽きの粉末の様子

機械挽きの場合は目が細かく、葉脈などの繊維質もすべて粉末化されますので、実質的にフルイがけも必要ないレベルに仕上がります。

石臼挽きでは粗目のためフルイがけが必須

石臼挽きした直後 フルイがけ前

上の写真は石臼で挽かれた直後、フルイがけする前の様子。あちこちに小さなワラのような繊維が散見されます。これは主にヘナの葉脈部分で、こうした繊維質は石臼では挽ききれません。

石臼挽きヘナのフルイがけ

ヘナのフルイがけ

上の写真は、10年ほど前、最初に石臼でヘナを挽き始めた頃に使用していたフルイがけの装置です。現在は全く別の現代的な装置を使用していますが、この装置が仕組みとしてわかりやすいので、10年前の様子をお見せしています。これでフルイがけしていくと、フルイの上にもみ草のようなワラのような小さな繊維質の塊がたまります。

ヘナの繊維質
ヘナの繊維質

フルイにはかけていますが、完璧に除去できません。実際は完璧に除去することも可能なのですが、ロスが大きくなってしまうのです。ヘナの石臼の目がやや粗目で、フルイの目を細かくしすぎると石臼の粉がフルイで取り除かれてしまうので、石臼挽きされた粗目の粉は通過させるメッシュにすると、多少の繊維質も最終のヘナ石臼挽きの粉の中に残ります。

ヘナ石臼挽きの粉には多少の繊維質が残っています!

ヘナ石臼挽きの特徴

何度も使用テストをしましたが、この程度の繊維質はまったく使用に関係ありませんし、染まりにも影響はまったくありません。ヘナの目の細かさと染まりにはまったく相関関係はなく、目の細かさは使用感の違いになります。

ヘナ石臼挽きの粘り

低温石臼で挽くことで、こうした特徴的な粘りのあるヘナペーストに仕上がります。この粘りこそ、ヘナのトリートメント作用であり、心地よい使用感をもたらしてくれるため、マハラニではヘナの石臼挽きにこだわり続けています。どうか、多少の繊維質は気にされることなくお使いいただけますようお願いします。