石臼挽きヘナ特有の粗目なペースト。細かく挽いていないためヘナの粘り気が失われにくく、ねっとりとした粘り気がより残されている。粘り成分がより多く残されているためトリートメント作用が高く使用感がよいのが低温石臼挽きならではの特徴。
23年産は赤味が強い


ぱっと見、23年産のほうがよく染まっていると見える。理由は赤味が強いから。最初、何度も何度もテストを繰り返し、24年産は23年産より色素が少ないのか?と考えていたところ、ローソン色素検査では大差がかった。そればかりか、上のテストをしてから1週間すると、以下のような発色に変化していた。
24年産は茶系のトーン

染めた後、1週間も経過すると、24年産のほうが少し茶系。上の写真をよく見ると、23年産は赤味が強めのトーンで、24年産は茶系が強めのトーン。このトーンはあくまで相対的。つまり、24年産と23年産はローソン色素量はほぼ同等だが、24年産は23年産と比較した場合茶系のトーンであることがわかった。
結論:24年産はヘナ特有の赤味が控えめ

あくまで23年産と比較した場合の話ですが、24年産はヘナ特有の赤味が控えめで茶系トーンのため、より自然な発色をします。例えば、いつもは少しインディゴ染めをして少し暗くしたいと感じる方が24年産を使用すると意外に赤味が控えめなのでインディゴの必要性を感じない場合があるかもしれないということになります。実際、斑白髪の女性に24年産を試してみてもらったところ、いつもは黒髪の間の赤オレンジが目立つので、インディゴ後染めしたくなるところが、24年産の場合、赤味控えめ茶系トーンの発色のため、そのままでも十分問題ないと感じるというフィードバックでした。
低温石臼挽きする理由

24年産石臼挽きヘナを4倍のお湯で溶かした場合、最初は山芋的によく粘ります。それが上の状態。これを30分ほど馴染ませると以下のような滑らかなペーストに仕上がります。低温で石臼挽しているためヘナの葉液である粘り成分が損失していないため、よく粘る……このヘナの葉液にヘナのトリートメント作用、心地よい使用感があるため、それを失わせないように低温で石臼挽きしてるということなんです。