インディゴが体に及ぼす影響を簡単に教えていただけませんか。ヘナだけのほうが体に優しいのでしょうか。友人はアレルギーでインディゴで染められないのですが自身は問題なく使えます。
ヘナとの比較で考えるとわかりやすいでしょう。最初にヘナについて………
ヘナはアーユルヴェーダの神様:ダンワンタラム神の手の中にある薬草の一つ
写真上は、アタルバアーユルヴェーダの事務所の入り口に安置されているダンワンタラム神像。アーユルヴェーダの神様ダンワンタラム神には4本の手があり、それぞれの手には円盤、法螺貝、薬草、壺をもっている。こうしたインドの思想哲学と切っても切り離せないのがアーユルヴェーダです。
アーユルヴェーダの経典にヘナの記載あり
ヘナであれば、インド数千年の歴史、アーユルヴェーダの経典に髪に使うものとして、その効能なども記載があり、アーユルヴェーダの神様が手に携えている薬草にも入っているダンワンタラム神お墨付きのハーブであり、かつ、実際に数千年の長きにわたり、髪、人体に使用されてきたという歴史があります。要するに数千年にわたり、髪に皮膚にと使用され、人体実験が風習の中で繰り返さることで、その安全性が検証されている植物、ハーブです。
インディゴについてはアーユルヴェーダの経典には記載はほとんどない
インディゴについては、アーユルヴェーダの経典に髪などに使用するというに関する記載がほとんどありません。インディゴは、インディゴは染色料として、衣服を染める草木染として伝統的に活用されてきたということになります。
南インド、インディゴの収穫の模様。かつては、南インドで栽培されるインディゴから染料が抽出され、ジーンズの染料として使われていた。
インディゴ染料抽出の様子は以下へ
インドでのインディゴ髪染めの歴史は数十年にすぎない??
インディゴの葉から抽出されたインディゴ染料、早い話「藍」の染料
確かなことはわかりませんが、インディゴがヘアケアに使われ始めたのはたかだか20~30年ほど前くらいではないかと……。今から20年以上も前に、自身がインドの知り合いにインディゴについて聞いて回ったところ、ヘナで髪を染めるのは知っていても、インディゴでも染めることを知っている人はほとんどいなかった……。ニール(インディゴの当地語)は布の草木染めに使われている……と。
インディゴの葉から抽出されたインディゴ染料が煮詰められて塊となった状態
インディゴは髪染めに使われてこなかった
インド数千年の歴史の中でインディゴは髪染めに使われてこなかった?人体において検証されてこなかったため、それが継続利用によってどういう影響を人体に与えるかなどについての安全性は、ヘナと比較した場合、ほとんどわからないレベルであると言えるかもしれませんん。数千年の検証を経たヘナと、たかだか数十年使用されてきたインディゴとの比較です。
唯一「ハゲに毛を生やす薬草」という記載があった!
インディゴの葉から浮き上がってくる油溶性のインディゴ=藍。この藍は衣服から多少溶けて流れてくる分にはよいが、直接塗布されると、皮膚に刺激を感じる場合がある。要するに量の問題。
今から20年ほど前、知り合いのアーユルヴェーダに詳しい方に、インディゴについて、アーユルヴェーダ経典に何か記載がないかと調べてもらったことがあります。いろいろと調べてもらったところ、やっとのことで、経典に一か所のみ、記載があったことがわかりました。その記載は「ハゲに毛を生やす薬草」として記されていると。
ハゲにも毛を生やすハーブ=刺激が強い
インディゴは「ハゲに毛を生やす薬草」ですから、それは刺激があるハーブということは容易に想像できますし、実際にインディゴで染めるとその刺激でアレルギー反応が出る方がいることからも納得です。そうしますと、インディゴはとりあえず髪にも使えないことはないが、ハゲにも毛を生やすほど刺激が強いので万が一使うにしても、使い方に注意をして使うべきことがわかります。
インディゴというハーブの適切な使い方
インディゴで染めることで植物アレルギー反応が出ることがわかっています。使い始めはパッチテストでアレルギーの有無を確かめてから使用開始。パッチテストで問題がなく、インディゴをご使用になる場合、あくまでヘナを中心にして髪染めを行い、赤味が目立ってきたときにだけ、たまに使うという使い方が適切と自身は考えています。
インディゴをヘナに薄めて使用する
発色を暗めにしたい場合、インディゴで後染めする場合でも、インディゴ単体で後染めしない、、、インディゴをヘナに薄めて染める……こうすることでインディゴの作用を薄めることで刺激も大分と緩和されます。