すでに繰り返し実験によって明らかになっています。
ヘナは長時間寝かすと染毛力が衰えます
インドではヘナは一晩寝かせてと言われている場合が多いのですが、これは、実はインドでのヘナの使われ方が主にメンディアート(皮膚に模様を描く)だったということなのです。
インドでは女性は伝統的にメンディアートを嗜みます。最近でこそ、白髪染めとして活用されることも増えてきましたが、伝統的にはメンディアートとしてのヘナの使用が主であったため、メンディアートとしてのヘナペーストの作り方は、一晩でも二晩でもできるだけ長く寝かせれば寝かすほど、発色が茶褐色、ダークブラウンに染まってくるのです。長く寝かせますと、ヘナ自体が腐ってきますので、それを防ぐために精油などを混ぜ込んで腐敗を防ぎ、さらに精油の働きでより一層皮膚に着色しやすいメンディアート用のヘナペーストを作ります。
ところが実験でわかってきたことはメンディアート用とは異なり、白髪を染めるためのヘナは長時間寝かせると、そもそも染毛力が衰えてくる!ということなのです。
上記実験では一晩寝かせたものをの染毛力を比較したものです。これが長時間寝かせれば寝かせるほど、さらに染毛力が衰えます。染毛力は寝かせ時間と反比例しますが、皮膚に染める力、染皮膚力は寝かせ時間に比例していくようなんです。
白髪染めとしてのヘナは長時間寝かせない!
そもそも染毛力が弱くなるため、白髪染め用のヘナペーストは長時間寝かせないでください。それだけでなく……
長時間寝かせるとヘナの臭みが増し、ヘナの臭みでヘナ酔いする!
ヘナは長時間寝かせることで、臭みがましていきます。そのため、精油などを添加しないとヘナ酔いをしてしまいます。また……
長時間寝かせのヘナはトリートメント作用が衰える
長時間寝かせ(例:一晩など)のヘナを使用すると、溶かしてすぐに使ったヘナ(例:15分~30分の馴染ませ時間のみ)場合と比較すると、明らかにトリートメント作用、髪のサラサラ感が悪いです。
正解は、ヘナはお湯で溶かして15分~30分、馴染ませて塗布する
50度~60度のお湯を大目にお鍋で沸かします。その間にヘナをフルイがけしてほぐします(茶漉しのようなものにスプーンで押し通すでもOK)。
ヘナの重さの4倍のお湯(50度~60度):ヘナを落とし、間髪入れずに泡だて器で撹拌させます。
ヘナペーストをかき混ぜたボールごと、先ほどの大目に沸かしたお鍋に浮かべて蓋をし、15分~30分、馴染ませます。
こうすることでヘナペーストが冷えないため、ホカホカのペーストを塗布することができます。
15分~30分後、お鍋の蓋をあけて再度、泡だて器で撹拌させるとダマがほぐれて塗りやすい滑らかなペーストに仕上がります。