ヘナ関連製品・重金属自主基準について:「鉛」

ヘナの葉

ヘナの原材料である「ヘナの葉」買い付け後、最初に重金属検査を実施

ヘナ市場

写真:インド・ラジャスタン州ソジャット市にあるヘナ市場で、現地企業と「ヘナの葉」の買い付けを実施した際の様子。ヘナの葉は農園にて麻袋に詰められてヘナ市場に入荷します。

製品として輸入された後では遅すぎるため、買い付け後、弊社製品の製造前に、原材料が弊社の自主基準に適合するかどうかを確認してから製造に着手します。

弊社自主基準「鉛」10ppm(mg/kg) 未満

現時点で、化粧品についての明確な重金属基準値がない(と思われる)ため、マハラニでは、ヘナやインディゴの主要原材料について、上記の自主基準にて合否を決めています。

高度成長の影響で、環境の汚染が進行中

本来は、重金属は検出しない、あるいいは検出値以下が希望なのですが、それは鉛については、現状、検出値以下という結果はありえません。理由は、インドの高成長により環境汚染が進んでいるからだと考えています。この8年近く、買い付けの度にかなりのサンプルの重金属検査を実施しましたが、年々、鉛の含有量は少しづつですが増加しているように見えます。過去、ヘナの葉において、高い値の重金属:鉛を検出するものもありました。そのため、製品化にあたり、重金属検査を実施しています。

弊社、鉛自主基準値(上限値)を定めた経緯

食用と外用では基準値が異なります。食品の基準をそのまま外用する製品(化粧品)に適用することはできません。マハラニで重金属検査を開始した頃(おおよそ10年前)、日本人が毎日摂取するお米の鉛基準値(上限)が2ppmだった(現在はさらに厳しくなっているようです)ことから、月に数回、外用として使用するヘナの場合は鉛基準値(上限)が10ppmと自主的に基準値を定めました。

ドイツは、化粧品の鉛基準を2ppm(mg/kg)と決定

重金属検査を依頼しているSGS研究所(スイスが本部)から、つい最近、化粧品においてドイツが鉛の基準値を2ppmと決めたという情報がありました。実は、化粧品について、重金属の基準はあいまいで、はっきり決まっていなかったようなんです。ここにきて、ドイツがこういう基準を出したことで、インドからヘナなどのドイツへの輸出は難しくなったと考えております。なぜなら、インドではヘナの鉛の値が2ppmを超える場合もあるからです。

ドイツの基準はかなり高い基準で、これをクリアすることは困難です。ドイツの方は、ヘナを入手することができなくなり、ヘアダイを使わなくてはならなくなってしまうかもしれません。

化粧品において、明確な鉛の基準値はないようです

基準はただ、厳しければよいというものでもありません。そもそも、世界的に環境汚染が進むなかで、重金属が検出できないものを入手することができないため、現状の状況に即して、もっとも低い値のものに近い基準に定めることしかできません。その意味で、弊社が8年前に自主的に決めた基準値、鉛:10ppm未満は現状の状況の即したベストな基準値であると考えております。

ヘナは外用のため、食品の基準をそのまま適用することはできない

ヘナやインディゴは、毎日直接摂取する食品とは異なりますので、食品の基準をそのまま適用することはできません。ただ、皮膚に使う化粧品であったとしても、経皮吸収(皮膚から吸収される)がありますので、できる限り重金属は少ないほうが望ましいです。

マハラニでは、より重金属が少ない製品を目指して、ヘナの原材料「ヘナの葉」買い付けの段階からの検査を今後も継続して実施していきます。

ヘナ市場

毎年、10月中~11月頃、ヘナの産地にて、現地企業(SMHEENA社)の協力のもと、集中的にヘナの葉の買い付けを実施し、現時点で、買い付けたヘナの葉をロット毎にすべて重金属検査を実施で、自主基準に合格したものから順次生産に入ります。

重金属検査済であってもヘナとも限りません!実際に染毛試験、使用感テストも実施し、色素が濃く、使用感がよいヘナを選定します

ヘナの葉の匂いチェック

ヘナは髪に長時間塗布するものですから、経皮吸収されるため、重金属が多かったり、農薬が使用されていてはいけないのは当然ですが、重金属がない、農薬が使用されていない、ということだけでよいヘナになるとは限らないのです。ヘナの基本である染める力がしっかりあるか?さらに使っていて使用感がよいか?ヘナに臭みがないか(ヘナの葉の匂いチェック)、こうしたことを総合して、マハラニヘナに使用される原材料ヘナの葉を選定しています。

ヘナは安全な白髪染めというだけではありません。心地よいヘナタイムを楽しんでいただけるように努力しています

よいヘナを使うとその心地よさが忘れられなくなり、繰り返しヘナをしたくなります。白髪染めとしてのヘナから、趣味としてのヘナ…そんな心地よいヘナタイムをお届けするために、マハラニは努力をしています。